やってきましたハンター教会!
「ネテロ会長いますか?」って聞いたときの受付のオネェさんの顔は面白かったな。
試験内容
通された最上階の部屋には、にこやかにスクワットするネテロじぃちゃんが居た。
さり気にマーメンさんもいた。
・・・・・豆・・・・・・いや、人だ。
「よぅ来たの、」
にこやかに近付いてくるじぃちゃん。
「・・・・まぁな。(約束破ったら後々怖いからな)」
「何じゃ?」
「何でも?」
二人して機械的に微笑む。所謂営業スマイル全開。
ウフフ、アハハ。
そのあと腰を落ちるけると、ネテロじいちゃんは溜息をついてちょろりと俺に目配せした。
「まぁ、とりあえず使えるようにはなったらしいの」
「は?」
何がさ。
俺がそういうとじぃちゃんはやたら肩を落として呆れた。
「念じゃ、念」
「・・・・・・・・・・・・あぁ、そういえば」
俺血のにじみまくりな念の修行したんだった。
あはははー。
うん、あんまり思い出したない。
「どこまでできるんじゃ?」
品定めするようにじぃちゃんが俺をじっと見る。
「一応、基礎一通り」
「ほぅ、じゃぁ今から見せてもらうとするか」
「・・・・・・・・ここで?」
「ここでじゃ」
「・・・・・・・・ぅい」
そんなネテロじぃちゃんのために、絶を解いて纏をする。
それから、じぃちゃんに、凝だの発だの、隠だの言われたとおりに一通りやって見せた。
「うむ。4大行は完璧じゃの。しかし、陰がイマイチじゃなー。硬・堅もまだまだ弱い。まぁ、円は中々なもんじゃったがの。まだまだじゃな。まぁ、1ヶ月でココまでくればまぁ上出来かの」
ふぉっふぉっふぉと笑うネテロじぃちゃん。くそぅっ!弱点ズバズバつきやがって!
く―や―し―ぃ―――。
「そういやネテロじぃちゃん、俺の念の覚えは早いんだって言われたんだけど、ホント?」
シルバさんやゼノさん、イルミにも、ふつうはこんなに早くないだの言われたことを思い出して聞いてみる。
「ん?そうじゃの。一般と比べたらありえん早さじゃの」
・・・・・・・マジでか?!
「そうじゃな、才能あるヤツでも1年はかかるじゃろ」
「・・・・・俺って変なのか?!」
「そんなもん今に始まったことじゃないじゃろ」
ぐっ・・・痛い、痛いよネテロじぃちゃん、それを言っちゃあおしまいよだぜ?俺傷ついちゃうぜ?
「まぁ、の場合、その鎌のおかげじゃろう」
俺が持っている大鎌見つつネテロじぃちゃんは髭を撫でた。
「その鎌はお主がコントロールしておるのじゃろ?」
「まぁ。慣れてくにつれて色んなことできるようになったな」
人を切っても肉体的外傷をつけないとか、指輪に入れるとか、人のところにとんだりとか。
「それじゃ。念とは違えど、なんらかのエネルギーのコントロールの方法を、その鎌を持つことで、無意識のうちに訓練していたんじゃ」
「ってことは、俺コントロール暦8年!?」
「早く上達しない方がおかしいじゃろ?」
「でもさ、そもそもコントロールするエネルギーが違うんだから、コントロール暦関係ねぇんじゃねぇの?」
「なに、そういったエネルギーは大抵要領は一緒じゃて。塩加減とお湯加減のようなもんじゃ」
どうよその例え。
「ま、まぁ大体わかった。んで、テストとやらは何すればいいの?」
「なに、何かひとつ功績を残せばいいだけじゃ」
・・・・・・功績?
「何それ?」
漠然としすぎていてわからず、俺は首を傾げる。
「今までの仕事で新発見のものや貴重な品々を運んだり、保護したり、十分功績は残しておるんじゃが、ハンターになる前のことじゃったからの、協会としても認めていいものか、という話での?まぁ、普通に仕事をこなしてくれればいいのじゃ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そんだけ?」
ネテロじぃちゃんなのに?
・・・・いや、裏があるに違いない!
「まぁ、今回はわしの依頼を成功させてもらうということじゃな」
・・・・嫌な予感がする。
「・・・・で、どんな?」
恐る恐る聞いてみる。あぁ、マジ怖ぇ!何がくるんだこの野郎!
幼い頃からネテロを良く知るは、ネテロがいかに狸ジジィかを心得ているゆえに怯えた。
「何、図書館の警備じゃ、お主のやり方で一向に構わん。警備員は出払ってもらうことにしたんじゃが、必要なら用意させるでの」
「・・・・・・・・へ?」
それだけ?
いやいや、だまされるな自分!きっとなにか裏があるんだ!裏が!!
そう!とてつもないブラックホールのごとく落とし穴が・・・・!!!!
「まぁ、ちょこっと危ないかも知れんがの」
・・・すっげぇ帰りたい。
「逃がさんぞ?」
「ですよねー」
丸わかりかコンチクショウ!!!
「ちなみに、護衛期間三日。その間特別展示が会ってな。まぁ小規模なんじゃが、展示するものが凄くての。今のところ世界で一冊しかないちょーレアモノじゃ」
「ちょーとか言うなよ。ネテロじぃちゃん」
「え〜〜。ちぃとくらい若ぶってもいいじゃろ〜?」
・・・・・・・・・殴りたい!・・・・せめてでこピンしたい!!!
「まぁ、そんな訳で、マニアや招待客ぐらいしか来ないらしいが、賊が狙っているとの噂があっての。無事守りきれば依頼完了じゃ。展示は再来週、その間、ビシバシ鍛えてやろうかの」
・・・・・・・・・・・・・・・・・何ー――――?!
20051205