料理はどちらかと言えば得意だ。小さいときからよくやっていたから。
でもさ、
寿司・・・って、ものすごい職人技じゃなかったけ??
スシ
試験内容、つまりメンチさんのメニューを聞いた俺含め受験生の面々はかなり困惑していた。
大半の人はスシってなんだ?!って思っているのだろうけど、俺は違う。
・・・・あのメンチさんがどうやったら美味しいというか、だ。
俺は何度か、メンチさんが調理に熱くなってキレるところを見たことがある。
あれは怖い。いいかげんなものは絶対出せない。
まぁ、とにかく魚か・・・?
そう思って川に来てみた。池より流れのある川の魚のほうが、
身が引き締まっているんじゃないかって思ったからだけど、ろくな魚がいねぇ。
こんなん味見したくねぇってかんじのばっかだ。
足とか生えてるし、目多すぎだし。キモイ。
あ。そうだ。
もしかして魚じゃなくてもいいんじゃねぇ?
もともと海水魚だろ?スシって。んじゃ変わり種ねらいってことだよな?
はたと思い至って、森の中に手っ取り早い獲物をとりに言った。
そう・・・やたらでかい鼻のブタを・・・・。
ブハラさんが美味しいって言ってたんだから、もしかしたらマグレで受かるかも的発想で。
外で焼いたブタの良いところの肉と、使えそうな木の実を取って試験会場に戻ると、
皆、キモイ魚とご飯とにらめっこしてた。
キッチンに戻る途中、クラピカがひどく凹んでるのが目の端に入った。
おそらく自信作をにべもなくポイされたんだろう。
俺は、とりあえず酢飯を作って握る。難しいけど何とかそれっぽくなった。
んで油の乗った肉を切って乗せる。
わさびの変わりにすっぱめの木の実をすり潰したペースト状のものを少し塗る。
・・・・なるようになれ。(当たって砕けろ精神)
意気込んでいざ出陣!とか思ったら、坊主頭の受験生が寿司をばらし、おまけに、メンチさんの怒るようなことを言ってくれた。
メンチさんがキレにキレている・・・・もうダメだな。
あきらめて、腹の減っていた俺は自作の寿司を食って時間をつぶした。
意外にも美味しく出来上がっていて、俺的にはまぁ満足なできだった。
案の定キレたメンチさんの判定は厳しく、合格者は0だった。
・・・・しょうがないか。とか思ってたら、前の方のデ・・・じゃない恰幅の良い受験生がキレた。
速攻ブハラさんにぶっ飛ばされたけど。
そのあと、メンチさんのご講話が始まった。とってもメンチさんらしい話に苦笑していたら、
『それにしても、合格者0はちと厳しすぎはせんか??』
外にでればハンター協会の飛行船が浮かんでいた。
うん、聞き覚えのある声だな。
俺はちょっと現実逃避した。
ネテロさん登場。
20050922