コンコン

 

俺のほうを見て「ほらね」って顔をするイルミ。

・・・・俺って本当に珍獣か何か?

 

 

 

お部屋訪問A 

 

 

 

あの後カルトに質問攻めにあって困っていると、

イルミがそれとなくキキョウさんとカルトを部屋から追い出した

それから5分とたたずにまたもイルミの部屋のドアが叩かれたのだ。

 

 

イルミが入室を促すと、外から銀髪の老人とシルバさんが入ってきた。

目といい髪といいシルバさんと酷似・・・絶対親子だ。

 

またもぼさっとしているうちに2人は目前だ。

、紹介する。俺の親父のゼノだ」

「あ!宜しくお願いします」

ぺこりと頭を下げる。

「ほほっ中々礼儀正しいのぉ。そう気を張らんで」

「・・・・はぁ、有難う御座います」

・・・なんか凄くまともだ。好々爺っぽい!!

 

 

「で?親父はともかく、ゼノ爺さんは何しに来たの?」

イルミが淡々と聞く。

「まぁ新入りの顔見るついでに挨拶でもと思ってな」

体を揺らしてゆったり笑うゼノ。

 

どうも、と挨拶しようと視線を下げると、あるものに目がいった。

「・・・・・一日一殺・・・・・?」

俺は、ゼノさんの正面に着いている達筆な文字に目を止めた。

「ほぉ!お主漢字が読めるか!!」

驚いたような顔で嬉々として言われる。

「はぁ、とりあえずメジャーなのなら」

「ほぉ〜感心じゃなぁ〜」

にっこり笑うゼノ。なんだか機嫌が良くなられたようだ。

「御自分で書かれたんですか?」

「そうじゃ。なかなかじゃろう?」

「はい、随分達筆でいらっしゃる」

 

 

・・・・にしても、一日一殺・・・よかった!一日三殺とかじゃなくて!!

一日三食と同じのりでいられてはちょっと困る。

 

 

「なかなか分かる若造じゃな!気に入ったぞぃ。歓迎するぞ!」

「有難う御座います!」

にっかりと笑うゼノにも笑い返す。

シルバ、カルト、キキョウにつづきゼノにも気に入られた

なんだか凄いことになっていることに本人は気付いていない。

、もう他の奴らにはあったのか?」

「あとはミルだけだよ親父」

シルバの問いにイルミが答える。

 

 

「ミル??」

ママの味?いやそれはミ●キーか。

「あぁ、ここの次男坊だよ。ミルキっていうんだ」

イルミが簡潔に教えてくれる。惜しい!あとは伸ばし棒だけだったのに!

 

「次男っていくつくらいなんだ?」

「俺より5つ下。今年19かな?」

「へぇ〜じゃぁ辛うじて俺のがお兄さんか」

「・・・、お主いくつなんじゃ?」

「へ?えっと今20で今年21です!」

 

 

「「「・・・・・・・・」」」

よも成人男性だとは思っていなかった面々はポカンとしている。

イルミも黙ってを凝視する。

 

 

嘘ついてないよね?」

「なんで嘘つくんだよ」

「・・・・だよね」

なにやら顎に手を当てて何か考えながら見下ろしてくるイルミ。

「それよりさ!そのミルキって人は今いるんだろ?だったら挨拶しておきたいんだけど・・・」

「あぁ、ミルなら独房でキルについておるわ」

へぇ〜独房とかあるんだ〜すげぇやゾルディック・・・・じゃなくて!!

 

「キルア!!そうだ!俺キルアに会いたいんですよ!!」

ぐるりとゼノに向き直り勢い良く言い放つ。

 

「なんじゃ、キルを知っとるのか」

「ハンター試験で一緒だったんで!邪魔しないんで会わせてください!」

ごめん!あまりの展開の凄さに目的のキルアを忘れてた!すまんキルア!

 

「ふむ、ミルにも会えるし、いいんじゃないかのぉ?」

「・・・・母さんが煩そうだよ?」

ゼノの言葉にイルミが返す。・・・たしかに煩そうだ。

 

「何、は家族扱いじゃろう?大丈夫じゃと思うがのぉ」

「まぁ俺から言うさ」

「マジ!?シルバさん!」

「あぁ。お前ならいいだろう。イル案内してやれ」

「ぃやった〜!有難う!!」

 

「「「!」」」

 

喜んだ勢いでシルバに抱きつく

 

シルバ含め以外の人間はそれはもうびっくりだ。

なにせ、ゾルディック家の当主に抱きつくなんて所業を成し遂げたのだから。

 

 

「・・・、行くよ」

いち早く地を取りも出したイルミが、ごろごろと機嫌のいいをシルバから引っぺがして引っ張っる。

「おう!」

ギュッと手を握り引っ張るイルミは少しご機嫌斜め気味。

しかし反対にはご機嫌だ。

「それじゃ行ってきます!!」

部屋を出る間際、がにっこりと振り返って言う。

 

 

パタン。

 

 

「・・・・大物じゃの」

「・・・だろ?」

2人の居なくなった部屋では、シルバとゼノの忍び笑いが響いたのだった。

ゾル家は肝っ玉の座ったやつが大好きだ。

 

 

 

 

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20051013