驚きました・・・・すっごく。

 

 

 

嵐の後

 

 

 

なんと、視線の主は、昼間本を返しに来た人でした。

そう!あのバンダナのめっさ強そうな人!!

こっえー!マジ怖ぇ。

や、敵じゃないならどんなに強い人でも怖くないんだけどさ、敵かもってなるとやっぱ怖いわけよ。

さっさと退散してくれて助かった。

寿命縮む思いをしたさ。再会しないよう望みます。

 

 

そんなことを考えつつも、テキパキと賊を縛り上げていく俺。

しっかし、マジイライラしてたせいでこいつらがB級首だったの忘れてたぜ。

次からは極力ちゃんと寝れる仕事以外受けないようにしよう。マジで。本気と書いてマジと読む”マジ”で。

冷静に対処できないとダメちゃん俺!プロ失格だなぁなんてちょっと凹む。

まぁ、あと数時間たてば、専門のプロハンターが本の引き取りに来るから、それまではちゃんと警備しましょ。

ネテロじぃちゃんにはキレたことは、モチロン内緒だ。

 

 

 

縛り上げた賊を部屋の隅っこに置いて、俺は元居たイスに腰掛けた。

あ。もちろん、もう念は消した。円は怠ってないけど。

具現化した液体だから、本が濡れたり、湿ったりってのはない・・・・・はず!

 

イスに腰掛けつつ、ぼんやり、さっきのことを思い出してみた。

 

あのバンダナ好青年は、明らかに只者じゃない。

 

だって、B級とかいうコイツ等なんかめじゃないくらい強い。

まぁ、悪いやつじゃ無そうだったけけど。

一応お仕事中に会ったからな。警戒しちゃったけど・・・悪かったかな?

気にしてなかったみたいだけど。

それに、”仲間”ってなんのだよ、っていう疑問もある。

また会えたらとか言ってたけど、まぁ、”クリムゾン”に会う確率は少ないだろうし、まぁいっか。

できる限り再会はしたくないけど。

だって、何の仲間かわかんねぇんだぞ?!

こっえー。・・・実はナントカ同好会とか、何とか愛護集団とかもヤダ。

大穴で女装集団とかもヤだなぁ。

 

 

 

つらつらと、眠気に耐えつつ夜明けを待った。

結局、この賊以外に本を狙いに来た輩はいなかった。

8時に専門の人がネテロじぃちゃんに連れて3人やってきて、ちゃんと保管して行った。

やっとこ仕事終了だ。

ちなみに、B級の5人はバッチリ捕まっていきましたトサ。

 

 

 

「良うやったのぉ、

「・・・・じぃちゃん」

ふぉっふぉっふぉと笑いながら、近付いてくるネテロじぃちゃん。

あっさり新米ハンターに、しかも念覚えたてにB級犯罪者押し付け下さった狸様。

ちなみに、ここはハンター協会に向かう飛行船の中だ。

「これでお主もシングルじゃ」

そう言って、ハンター証を渡された。

デザインが違うだけで、ハンター証とはそんなに変わった感じはしない。

「つぅかさ、なんで俺はシングルにならなきゃいけなかったんだ?」

「そんなもん、呼び出ししやすいからに決まっとるじゃろ」

 

・・・・・・・・・・・・・・は?

 

「シングルなら多少危険な仕事に呼び出ししやすいんじゃよ。そのうちもうちょいと念の使い方を覚えたらダブルになってもらう予定じゃから、待っとれよ?」

・・・・待っていたくありません。

「ってかそんな理由かよ・・・」

はぁ、力抜けた。ったくこの狸じじぃが!

 

「それより・・・すまんかったの、

じぃちゃんが明後日方向を見つつ、頭をかきながら歯切れ悪く切り出した。

・・・・・なんだ?まだ何か裏があったのか?!

身構える俺に、ネテロじいちゃんは決まり悪そうに口を開いた。

 

「実はシングル、二ツ星以上のハンター2名以上の推薦があればなれたんじゃ」

 

「へ?じゃぁ、じぃちゃんと、ジンさんでいいじゃん」

「それじゃよ、そうしたんじゃが、わしが推薦すると言ったとたん疑い出しての?全く失礼な奴らじゃ!それで、実力が伴っているかどうかの試験を行う事になたのじゃ。・・・・すまんのぉ」

 

・・・・・・・・・何?ぶっちゃけ試験しなくてもよかったのに?

 

じぃちゃんに何か裏があるんじゃと勘繰った幹部の皆様のおかげでテストしたってこと?

 

つまり・・・・・・じぃちゃんが普段タヌキじじぃなのが悪いんじゃねぇか!!!

 

 

ネテロじぃちゃん?

ウフフフフフ

「なんじゃ

アハハハハ

「・・・・・・・・・俺に言う事はないのか?」

「・・・・すまん」

やっとすまなそうに謝罪したネテロじぃちゃん。

あんまり虐めると可哀想だし後が怖いので俺は早々に許してやることにした。

「まぁいいよ。俺しばらく自由にするからな?」

そう言って、俺はバドキアでじぃちゃんとわかれた。

まだ9月1日には時間があるし、ヒソカとの約束もまだ3ヶ月たってないし、早くてあと2・3週間はヒマだな。

 

 

どうしようかなーと考えつつ、俺はバドキアの町へ繰り出した。

 

 

 

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20051218