いやぁ、時がたつのは早いね。
再水見式
ゴンとキルアが駒野郎と車椅子にサクッと勝って、修行もそろそろ大詰めですよ。
あ、ちなみに、俺は俺でイルミからのメモを元に修行した。
何故かゴンたちには悔しがられるは、凹まれるは、引かれるは・・・・。
いくら俺でも傷つくってもんだぜ?!
そして今日はゴンたちの水見式だっつぅんで、ウイングさんの所にお邪魔中。
「水見式」
ウイングさんがグラスを持ってきて説明を始める。
ぼーっとしてる間に、念の系統についての話は終ってしまったようだ。
「心源流に伝わる選別法です。発の修行としてもコレを用います」
ウィングさんの説明は丁寧でわかりやすい。
「ここに手を近づけ錬を行う。その変化によって性質を見分けます」
ウイングさんがグラスに手を近づけて錬をすると、勢いよく水が溢れる。
「水が・・・すごい勢いで増えてる!!」
「おー・・・」
すげぇ!生水見式!他人の見るの初めてだぜ!ちょっと感動。
「水の量が変わるのは強化系の証。私のオーラが強化系に属している事を示しています」
「へぇー」
「さぁ、3人とも試して見なさい」
と、ウイングさんが3人に促す。
「勝った人からな ジャーンケーン」
「「「ホイ!」」」
マジに本気でじゃんけんし出す3人。
結局ゴンが勝った。
順番はゴン、ズシ、キルア。
結果はゴンが強化、ズシが操作、キルアが変化。
「これから4週間はこの修行に専念し、今の変化が寄り顕著になるよう鍛錬を続けなさい」
「「「押忍!」」」
「・・・・・・・・で」
「「「で?」」」
俺は他人の水見式が見れて楽しかったし、ゴンたちは自分の系統を理解して、さぁ修行!
って感じに爽やかに解散かと思いきや、キルアが猫顔で声を発する。
俺、ゴン、ズシの頭上には、はてなマークが浮かぶ。
ウイングさんはひたすらニコニコしている。
「は??」
にまぁ〜〜〜と笑うキルア。
「え゛?俺?」
「そ!どんな風になった?」
「だ〜か〜らぁ〜。秘密」
「「「えぇ〜〜〜」」」
「教えてくれよぉ〜」
キルアが俺の腰あたりに逃がすまいとへばりつく。
俺が他人の水見式を見て楽しかったように、3人も楽しいようだ。
俺の反応が見たいという。
ん〜でも、俺が特質だってバレると・・・ん〜〜・・・。
「俺らのは見たジャーン」
「う゛」
「俺も見たいなー」
ご、ゴンまで?!
こ、こうなったら・・・
「う、ウイングさん?!」
助けて?!
「・・・・・・・・・・・」
いや、微笑んでないで助けてよ!!
すげぇ輝いてるよウイングさん。何?アナタもですか?!
「し、四面楚歌・・・?!」
3人を見れば、にへぇ〜っと笑っている。
ま・・・負けですか。
「はぁ〜〜〜〜しゃぁない。見せてやるよ」
あれから俺の錬もパワーアップしたし、どうなるかわからない。
そう考えると、ちょっと楽しいかも。
「「「ホント(すか)?!」」」
「あーホント。ただし、俺系統は教えねぇからな。見せるだけだからな?」
「「「押忍!」」」
・・・・・なんか感動。押忍って言われちゃったよ。いいね、スポコンぽくて!
「おーし。さぁさ皆さんお立会い」
「商人かよ」
「ナイス突っ込み!!キルア!」
「そんなんで誉められても嬉しくねぇよ」
うっ、なかなかやるなぁキルア。
「まぁまぁ、それより早くやって見せてよ!」
ゴンが目をキラキラさせて言う。
「OK。見てろよ〜」
机の上にセットされていたグラスに手を近づける。
3人いや、ウイングさん含め4人が側へ寄って来たのを確認してから錬をする。
シュッ
「「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」」
間
「・・・・こんなん出ました」
「「何今の?!」」
「な、何なんすか?!」
「私もよくは・・・・」
ただ今起きましたことは・・・・水が・・・・消えまして御座います。
前はグラスから逃げるようにその面積を縮ませた水が、今回は一瞬にして消えた。
「うわ〜ちゃっかり俺のレベルも上がったもんだなぁ・・・・」
「ちょ、のんきにしてないで!何が起こったの?!」
「そうだよ!!!なんだよ今の?!」
ゴンとキルアは大混乱だ。ズシも聞きたそうにウズウズしている。
ま、俺も驚いたし。
「秘密。見るだけって言っただろ?」
「「「う゛」」」
ということで、その日は俺が勝利して、その後4週間まじめに修行を続けた。
途中、俺の〆切の関係でバトルの申し込みをしたけど、不戦勝。
何故か相手が俺が相手だと知ると逃げていったのだとさ。ラッキー。
そして、もうすぐ、ゴンたちが発の修行をはじめて4週間経とうとしている。
20060326