俺はバッチリお昼まで寝てから、受付のお姉さんに聞いたゴンの部屋へ向かった。
「ドッキリ大作戦」ですよ。
作戦成功
コンコン
ドッキリ作戦決行。ちょっとドキドキワクワクな俺。
軽くノックするとゴンらしき少年の声が「どうぞーっ」と返事した。
・・・・・が。
ばっちり鍵かかってますのことよ?
どうやて入れと?
そりゃさ、実力行使すればさ?こんなドアくらい破壊して前へ進める男の子だぜ?俺は。
でもさーここでソレを求めるのはお門違いだろー?
俺がもんもんとしていると、カチャリと鍵の開く音がして、ドアが開いた。
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・や!」
俺と目が会ったとたんフリーズしたキルアに、とりあえず、イルミ風に片手を上げて御挨拶。
「・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・おーい?」
めっちゃ固まってるぜ。
ドッキリ大成功だな!!
俺今すっげぇ満足だよ。うん!
そんなことを思いつつ笑顔全開でキルアの顔の前で手をひらひらさせる。
「・・・・うわぁ!!」
「ナイスリアクションだキルア!」
バッと後ろに飛びのいて悲鳴をあげるキルア。
漏れる笑いを押さえられなくて噴出す。
ちょっと珍獣扱いされてる気がしないでもないが、まぁ俺は今すこぶる機嫌がいいから許してあげましょう!
「ククク・・・へ〜ぃ、ちょっとお邪魔するぜー?」
固まっているキルアを脇に寄せてお次はゴンにターゲットを絞る。
「・・・・ちょ、へ?!」
キルアはまだ混乱中です。
ほっほ、愉快じゃ〜愉快じゃ〜!
「へローゴン君!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・へ?」
ナイス!ナイスまぬけ顔!!
期待通りな反応を返してくれた二人が可笑しくてしょうがなくて、俺は盛大に噴出した。
「ぶっ!!あははははははははは!!・・・っ、クク、なんだよー二人とも俺の顔忘れたわけ?」
「「?!」」
「おう」
「「何でココにいる{んだ/の}?!」」
「ん〜久々のナイスハモリ・・・しみじみすんなぁ」
おじいちゃん思考に嵌った俺。ホントしみじみするようん。
「そんなんいいから!!なんでいんだよ!」
半ばキレ気味に言われてしまった。キルア、そう怒鳴ってると血管が危ないぞ?
「や?俺昨日から200階闘士だから御挨拶にな」
・・・間。
「はぁ?!」
「えぇ?!」
「はっはー!驚いたか少年よ!!」
反り返って威張る俺。殿様気分だ。
「ってか、ここの闘士なら何で俺らが見てないんだよ!?」
「ソレはずばり、俺が戦ってたときヒソカさんが戦っていたからデッス!」
「・・・・・・・・・いつからここにいるの?」
ゴンが不思議そうに聞いてくる。
「今日で闘技場3日目だぜ?」
「・・・・・・・・2日でココまできたの?」
「なんか変か?」
「「いや、だなぁって」」
「何ソレ」
なんか失礼な感じ。
キルアは半眼だし、ゴンは苦笑いだし。
「てか、ゴン怪我したのか?」
よく見りゃゴン君てば腕が包帯だらけじゃぁないか。
「気付くの遅ぇな。コイツ初戦で無茶した挙句ボロ負けして全治4ヶ月なんだぜー!」
キルアが呆れたよなーとか言いながらニシシ・・・と笑う。
「へぇ、男前が上がったんでないの?」
俺もつられてくすくす笑いながらゴンのベットに近付いて頭を撫ででやる。
「でも、むちゃした所為で念の修行ダメって言われちゃったんだ」
「・・・・・・・・・・念?」
俺は意外な単語に首を傾げる。前にあったときは知っている様子は皆無だったはずだ。
「アレ?あ、しらないの?」
「知ってるけど」
・・・・・・もうコイツらも修行中なわけか。
「あと1ヶ月は安静だってよ。俺も付き合ってるんだ」
「へぇー。今度師匠に合わせてくれよ、どんな人か見てみたいし」
「うん!紹介するよ!!」
そのあとは、今まであった事をおもしろおかしく話して盛り上がった。
そのあと部屋の番号を教えて俺はゴンたちと別れた。
んー1ヶ月か・・・。技でも開発すっか!俺も負けてられねぇからな!!
うしっ!と気合を入れる。
どんな能力にするかなぁーとか、ぼんやりとそう思いながら俺は部屋へ戻った。
1ヶ月ほど、ゴンたちは念禁止期間らしいから、俺は新しい技開発!
と意気込んだのはいいんだけど。
・・・・・想像力が・・・・。
あの鎌での攻撃は周で強化するとか、まぁ元からのオプションも在るからこれ以上なにかする気は無い。
そして俺は常に片手は鎌だから片手でも大丈夫な能力じゃないといけない。
それくらいしか決まってない。
うぁーどうすっかなぁー。
ゴロゴロと無意味にベットを転がってみる。
すると意外にもピン!と思いついた。
「そうだ!こんなときこそお師匠様だろ!」
さっそく携帯を取り出す俺。
そういや番号教えてなかったし丁度いいか。
プルルルル プルルルル プッ
「ダレ?」
・・・・そりゃないぜイルミさんよ。
「俺。、久しぶり?携帯変えたからお知らせ」
「・・・・お前がである証拠は?」
・・・・う、疑われちゃった―――!!
俺はとりあえず、ずらずらとゾル家について知っていることを並べてみた。
「・・・イルミは黒目・黒髪長髪でストレートで触り心地がいい!んで身長は俺より頭1個くらい高い!んでミルキは実は俺より年下!黒髪短髪でゲーム好き!キルアは銀髪の短髪で緑の目!めっちゃ猫っ毛!カルトは黒髪ストレートのおかっぱ!んで着物好き!で、キキョウさんはお顔はあの機械で見えないけどいつもドレスに豪華な帽子でシルバさんは銀髪のウェーブの長髪!んでめっちゃデカイ!ゼノさんは俺より小さいけど迫力満点!初めてあったときの四字熟語(?)は一日一殺!
・・・・・・・でどうよ?」
そしてこの長台詞どうよ?
「・・・・まぁ、とりあえず信じるよ。まぁあとで会って確認させてもらうよ?」
「ぅあーい」
そんなに疑わなくってもいいじゃねぇか。ちぇー。
「それで?用件はそれだけ?」
「んや?今、念の新技で悩んでてさ。どういうのが便利だと思うかって聞こうと思って」
「・・・やっぱ一発で殺れるやつがいいんじゃない?」
・・・・ごめん。俺が間違ってた。
「そっかーアハハー・・・・。やっぱり具現化系がいいと思うか?」
「いや、操作系もならいいと思うよ。便利そうだし」
「・・・・そっか」
「あ。ごめん。オレ仕事だからまたね」
「あ、うん、サンキュー。またな」
プッ
うぁーどうしよ―――。
堂堂巡りじゃ。
「・・・・操作系ねぇ・・・」
モノを操る能力。
んで操るためには少なからず何かのキッカケが必要か・・・。
お?・・・・・面白いかも?
ちょっとひらめいちゃったよ。
よっしゃ、んじゃ早速開発しましょー。
修行修行!
俺は自分のひらめきにちょっと満足して、ウキウキと荷物を求め始めた。
20060105